NTTのフレッツで提供されるひかり電話を利用していて、従来型電話機をひかり電話終端装置に取り付けていたけど、ひかりFAXアプリなどをAndroidに入れているところで、そういえば、VoIPなんだからアプリ入れればPCから通話出来て便利じゃ無いかなと思い、色々調べてみました。
ひかり電話はSIPによるIP電話なので、対応アプリを検索。
無料で比較的扱いやすいアプリとしてZoiperと言うアプリがありましたので、こちらを導入しました。
Windows/Mac等色々対応、無料のFree版以外に色々な機能が追加されたバージョンもあります。 今回はWindows Free版で導入。
我が家のネットワーク構成は、フレッツのギガ用ONU統合ルータのPR-500KIをPPPoEブリッジして下に更に業務用ルータ(IX2215等)がぶら下がっている変則構成です。
まずは、PR-500KIとローカルを通信出来るようにルーティング設定を行います。
PR-500KIの管理画面で、詳細設定>DHCPv4サーバ設定を開いて、IPアドレス欄に適当なサブネットのIPを設定します(今回は192.168.2.1/24)
次にLAN側静的ルーティング設定を開いて、宛先IP・サブネットをクライアントを繋いでいるローカルLANに、ゲートウェイをIX2215の外側IPに指定してやります(GigaEthernetX.1,X.2等がPPPoE用の場合、物理インタフェイスのGigaEthernetX.0部分にIPを割り当てて、これを指定)
これで、ひかり電話ルータとローカルをルーティングさせます。
次にSIP周りの設定、PR-500KIの電話設定>内線設定を開き内線番号3以降(1/2はひかり電話ルータの従来電話機ポートになっている)の編集を開き、ユーザIDとパスワードを設定します。
その他項目は任意、電話番号設定は1番号契約ならそのままです。
当方はFAX専用としてマイナンバーを追加しているため、通知番号・着信番号を音声用番号に固定しました。
ここまで来ればZoiperを設定するだけです。
Zoiperをインストールして、初期設定をスキップ、マニュアル設定を行います。 初期画面のメニュー、SettingsからPreferencesを開き次の通り設定していきます。
・Accounts>Generalタブ>SIP account options
Domain:192.168.2.1(ひかり電話ルータのIP)
Username:3(前の手順で設定した内線番号)
Password:前の手順で設定したパスワード
Caller ID Name:任意
・Outbound oprions
Auth.username:前の手順で設定したユーザID
この状態でRegisterボタンを押して、右上の表示がRegisteredになればひかり電話アダプタとの認証が確立して発着信が可能になります。
あとは、実際に通信するためのコーデック設定などを追加設定していきます。
ExtraタブではRegister on startupだけチェックしておけば良いかと思います。
Codecタブでは、AudioのSelectedはu-lawに、Videoは全て外しておきます(この部分は詰めていないので他の設定もあるかも)
最後にAdvancedタブの設定。
ドロップダウンではSend KPMLの右ではUse DTMF Inbandを選択(キーパッドの送信方法で、Inbandだと音声化して送信する。 この設定をしないと、通話中にキー操作でメニューを選択するような再配達ダイヤルなどが使えない)
Force RFC-3264の右のドロップダウンでは、Don’t use STUNを選択する(STUNはUDPのNAT traversalだけど、STUNサーバが無いと利用出来ない、今回のローカル通信では単なるルーティングでNATしないので必ず無効にする。 この辺の設定を使うと、ルーティング設定と併せて出先から自宅の電話を発着信出来るようになる)
とりあえず、ここまでの設定でケータイへの発着信通話が可能になった。
あとは、ルータのトラフィックが大きい場合には優先制御を実施出来る。 PreferencesのAdvanced>NetworkでトラフィックのQoS/DSCP値設定があるので、ここに値を入れてやればパケットに当該値が付くので、ルータのQoS機能で音声パケットを識別して帯域保証など自由に設定出来る。
PCのヘッドセットを使えば、PC作業中にすぐに電話の発着信が出来るし、電話番号もPCのコピペで発信したり、キーボード打ちでいけるので自動音声ダイヤルなども快適に利用出来る。 最近のケータイでは音声定額なのでそっちの方がお得感もあるけど、0570等のサービスでは定額対象外で、ケータイより固定電話の方が料金がかなり安くできるため、うまく利用していきたいところ。
(6748)