EaseUS Todo Backupを導入してみた

 サーバ版Windowsで使えるバックアップソフトは結構高価な物が多いんで、古いRetrospectを使い回してきたんだけど、今回、EaseUS Todo Backup Advanced Serverがキャンペーンで安かったので入れてみた。

 サーバはProliant DL360G6環境のオンプレミス、OSはWindows Server 2012R2の環境。
 UIはシンプルかつ簡単で、いわゆるデスクトップバックアップツールっぽいけど、集中管理などにも対応していてサーババックアップとしての基本は押さえている。

todobackupas

 バックアップ方式は、ファイル別・ディスクイメージの両方に対応しているから、システム復旧用にイメージバックアップを取って、普段はファイルで差分を取って高効率にバックアップできる。
Retrospectはファイルバックアップだったから、災害復旧が面倒だったが、イメージバックアップでは起動イメージで起動させてバックアップイメージをディスクに書き出してやることでOS導入なども飛ばして復旧できるので災害復旧の成功確率・速度ともかなり良くなった。

 バックアップ設定には基本的な便利機能がそろっていて、圧縮と分割、帯域制限、任意の事前事後コマンド・メールレポートにFTP転送も付いている(バックアップイメージをFTPで上げる)
 あと、ファイルバックアップモードではDropbox・GoogleDrive・OneDriveに転送も出来るので、GoogleApps Unlimitedとかのサービスを使って、ファイルを安価にガンガンクラウドに置くことも出来るのは便利だ。 イメージも転送できれば尚良いのだが、今後に期待というところ。

 Advanced版にはSQLとExchange serverのバックアップも付いているのが良い感じ。 キャンペーンが多発しているのでいつも異なるが、購入時の価格でSQL等に対応しない通常のサーバ版と1万円も違わなかったので、他のソリューションで追加するのに比べるとかなり安い。

 EaseUSを選んだのはテープバックアップに対応しているのがある。
 以前の記事でも書いたが、私はLTOをバックアップに利用しているので、テープが読み書き出来るかというのは結構重要。
 Windowsでテープドライブのドライバを組み込んだ状態であればバックアップ候補にテープデバイスが出てくる(Retrospectではドライバを組み込まなくてもアプリケーション側のSCSIアクセスで処理できたが、こちらはWindowsデバイスでアクセスしている)
テープについて、ライブラリには非対応なのが残念だが、ライブラリでもテープを手動オペレーションで交換すればドライブ自体は使えるのである程度のサイズまでならバックアップが取れた。

 あとは、EaseUSの便利ポイントは、PXEサーバ機能があって、これを動かしておくと、他のPCからPXEでネットワークブートできる。
 最近のPCは大抵PXE(ネットワークブート)に対応しているし、サーバなら結構古くても普通にPXEに対応したNIC(Intel Pro ServerAdapterやBroadcom NetXtreme)がオンボだから、災害復旧時にわざわざメディアを用意しないでも、ブートメニューから復旧を開始できるのは都合が良いだろう。
 P2V機能があって、VMware/VirtualPCイメージへの変換が出来るのも地味に便利。 ただ、こちらはWorkstation向けのイメージでサーバ用では無いので、ESXなどに入れる場合はもう一手間居るのが惜しい。

 全体としては、低価格な割にイメージとファイルの両モードのバックアップが出来て、その上SQLサーバもイケル、テープもTAR程度には使えるコスパの良いツールといえると思う。
 特に、イメージバックアップは同型ハードでは極めて簡単に高い復旧成功率を確保できるので、家鯖や小規模オフィスのバックアップとして便利な存在と言える。

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