Blogのアクセス解析を見てると、やっぱり家庭用サーバでは静音のニーズが大きいようなので、最新の・・・だけど、安い。 中古サーバで静音性を求める場合の2016年版の記事を書いておきます。
うちのブログで、過去押していたのはFujitsu Primergy RX100S6とかの静音1Uラックマウントサーバ。 ラックマウントサーバで最初に静粛性を気にしだした大手は恐らく富士通さん。
と言うわけで、RX100S6は結構静かですが、なにぶん、CPU自体は1ソケだしメモリもMax32GB、ディスクは3.5インチなら2台、2.5インチでも4台とちょいちょい厳しい。
で、現在のうちの主力となっているのは定番HPのProliant DL360及びDL380で、G6とG7です。
DL360及び380については、G6以降劇的な静音化がなされており、G5迄のキンキンうるさい状況から、高温・高負荷状態はうるさいけど常温・並負荷迄ならかなり静か!と言う状態になっています。
スペックや公表資料から動作状態の値を引っ張り出すと、
DL360
G5:53db @1way
G6:36db @1way
G7:32db @1way
DL380
G5:49db @1way
G6:28db @1way
G7:22db @1way
こんな感じで、G5とG6で桁違いの静粛化が図られていて、G5ではまさに従来のサーバというイメージの掃除機みたいな音が唸っていたのに対して、G6とかは電源投入直後のキャリブレーション時にフル回転で同様の音が出るものの、温度や負荷が普通ならば1UのDL360ではちょっと鳴ってるな、2UのDL380に至ってはあれ、動いてる?と疑うほどに静かになっています。
DL360と380は1Uと2Uでドライブベイ数と拡張スロット数の違い以外はほとんど同じような機体なのでエア流量が異なる分だけ違いがある感じですね。
ただし、これらの数値は平均的な値での数値で、CPUはEシリーズ、メモリは3本、ドライブは2台で拡張ボードなし、電源1本くらいのいわゆる標準構成品がベースです。
DL360G7にL5630を1本入れて8GB UDIMMx3構成、SSD2本という環境は、スモールフォームファクタデスクトップと同じような騒音・消費電力具合(アイドル70W付近、フルロード110W付近)になっており、寝室設置も許容できそうなレベルです。
手持ちのメイン仮想環境であるDL380G6では、Xシリーズの6コアCPUを2way載せてメモリを18本で144GB、ドライブベイにSSD2本と2TB HDD6本を入れ、拡張スロットにチューナー2本とSASボード1本を突っ込み、さらに電源2本状態のESXiというかなり入れた状態でも40dba台という感じで、ちょっとうるさいデスクトップ程度で動いています。
DL360・380G6は中古で1万円近辺で購入できることもあり、ハイスペックを求めない静かで安定した家庭用サーバとして今一番いい機種だと思います。
もちろん、サーバ室がないオフィスでの設置についてもG5以前のユーザはG6以降に乗り換えることで劇的な静粛化が期待できます。
DL320のG6については、DL360のG5等同様のうるさい機体なので要注意です。
※G6とG7の違いについて
おそらくですが、標準のCPUがXeon 55xx世代から56xx世代に上がったためのリナンバーで、G6に新しいファームウェアを入れれば殆どの56xxが動くし、G7は殆どの55xxも動きます。 このため、個人であれば、安いG6を買ってファームウェア更新して56xx系CPUに乗せ換えるのもアリです。
演算性能を重視する場合、Xeon E3・E5系でクロック当たり性能が劇的に向上しているため、最新のE3の方がX56xxなんかよりもお勧めです。
DL360・DL380のG6/G7については、データ解析用に演算よりメモリ大量実装が大事とか、録画サーバなどで性能そこそこ安定で静か、あるいはとりあえずサーバ機がほしい自己満足ユーザ向けです。
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